OH!BENTO!！

今日も明日のお弁当できました。毎日毎日お弁当作るのさ。楽しいのさ。これがまた（笑）三度のごはんを食べるより、三度のごはんを作るほうが楽しいのさ。食べていただけるならより本望さ。

エンジェルにはお弁当でなんとも言えない奇妙な思い出がある・・・。作るたびに思い出す。哀れでもあり、可笑しくもあり。

それは今から何年も前のこと。イギリスは某地方都市の大学寮で暮らしていたときのこと。マンスフィールドホールと言う名の寮で私はひっそりと生活しておりました。
あるとき日本人連が集まって近くの大きなＲ公園にフリスビー＆バトミントンをしに行くこととなりました。

「は〜い！エンジェルお弁当作る〜！」
いつものごとくごはん担当でさ。ワクワクしながらキッチンでお弁当作ってたのさ。

そこへ登場するのがおぼっちゃまんＡ君。同じ寮で暮らしてた日本人の新入生でさ。これがまた筋金入りの甘えんぼなんだわさ。

「あ！エンジェル先輩何作ってるの？それなに？それなに？」
「お弁当だよ。今からＲ公園に行くの」
「へ〜！で先輩それなに？」
「これ？ゆかりのおにぎりだけど？」

私は、一生懸命せっせっとおむすび握ってたのよ。プディングライスと言うお米で、イギリスではお菓子用のものなんだけれど普通に炊くと一番日本米に近いのね。

「へ〜！これがおにぎりかぁ！！」
「え？なに？おにぎりに見えない？握るのへたっぴ？」
「いえ僕、話には聞いたことあるんですけど、おにぎり見るの初めてなんです！」

「Ｉ　ＢＥＧ　ＹＯＵＲ　ＰＡＲＤＯＮ？」 （なんておっしゃいました？）

はい？Ａ君あなた日本人だよね？思わず？？？？？？
高校はドイツだったと聞いている。大学はイギリスにいるわけだけど・・・なんじゃらほい？

「冷たいご飯はお寿司しか食べたことないんだ・・・」

！！！泣いてる！泣いてるよ！あなたそこで泣かなくても！

・・・・・？？？？？？

深窓のおぼっちゃまん君とはこんなにも不憫なものなのか。
世界中どこにいってもリムジン乗って移動して、世界中の美味しいもの食べつくしてる君が日本人の心ともいえるおにぎりを知らないとは（＞＜。）なんとも哀れな・・・でもかわいくて可笑しい。

「エンジェル先輩おにぎり作って！」

会うたびに言われ続けていたけれど、ごめんなさい。
「あなたが最初に口にするおにぎりはお母様に作っていただきなさい！」そういい続けておりました。
だって空恐ろしいとはこのこと。

彼は果たしてその後の人生でおにぎりを口にする機会があったのだろうかと今でもふと気になる私である・・・。
一個ぐらい作ってあげればよかったかな〜。

なんとも不思議な思い出。

おにぎりか・・・万年腹減らしの私には貴重な食料だわさ。