肩こりにしては、「どうも様子が違う!」と、気がかりになっている方がいます。
一般的な肩こりならば、首から背中、肩甲骨周辺などの筋肉が、緊張し血流が悪くなって、その部分が、「鈍痛や張り感、背中に鉄板を背負っている感じ…」、のはずです。
ところが、「腕のしびれと痛みがずっと続いている」、「首から腕にかけて、ずっしりと重い感じがとれない」、「腕を上にあげると、ビリビリとした痛みが走る」などが、強く現れるからです。
【 こんな症状が現れたら 】
これの一連の症状は、『頚肩腕症候群 (けいけんわんしょうこうぐん)』の可能性があります。
腕を浮かせた姿勢で、長時間キーをたたく動作を繰り返すような人や、手や腕を酷使する職業や趣味をしている人に、多く発症しています。
例えば、キーボードやマウス操作、お札の勘定、スーパーのレジ打ち、保育所の子供の世話、あるいは、長時間の赤ちゃんの抱っこ、などです。
特徴は、「痛い肩こり」です。
首や肩のこりがひどく、「凝り」というより、「痛い」と感じます。
それに伴って、首、肩、腕や手などに、痛みや不快なうずきが生じ、苦痛が強まります。
症状としては、
・肩こりが酷い。
・肩から肘の腕が痛い。
・腕にシビレを感じる。
・指の感覚が失われる感じ。
・首の後ろが痛い。
・背中が痛い。
・朝起きたときに、痛みが一番酷い。
・首の動きがよくない。
などです。
【 原因として 】
これは、キーボードやマウス操作のように、“腕力”を使ってなくても、長い時間、指先の動作を繰り返していると、腕に疲労が起き易くなるからです。
人間の手は、手先で巧妙な動きができるように、腕には指に続く、非常にたくさんの筋肉と、微細に判断する様々な神経が、走行しています。
しかも、それらの筋肉は、細長く、比較的小さな筋肉が、複雑に構成されているので、小さな力の作業でも、疲労が大きくなります。
また、腕を狭い範囲で固定し続けるので、腕の筋肉が“力んだ”状態になる事も、大きく影響しています。
更に長時間、“脇を絞め、肘を固定させた姿勢”を続けるので、腕に続く筋肉も、かなり負担になります。
この結果、知らず知らずのうちに、腕の筋肉の疲労や緊張が増すだけでなく、循環が悪くなって、肩や背中などの筋肉にも、疲労が拡がるようになります。
ところが、仕事で、キーボードやマウス操作をしていると、腕が疲労しても、自覚する事が少ないので、ツイ、見落としがちです。
しかも、画面を見つめ続けて、集中力を求められるので、余計、気付きにくくなります。
しかし、実際には、腕の過度の疲労と緊張で、「手の指が伸びにくく」なったり、「腕の内側の筋肉がコチコチ」になったり、肘の外側や内側がジーンと痛んだりします。
【 肩、背中、そして、精神的な疲労に 】
それでも、肩や腕の疲労なので、「たいした事ない!」と思いがちです。
しかし、長い時間、手先の動作を繰り返すので、肩から腕の神経や血管が圧迫され続け、また、ジッとしている疲れ、無理な動作や姿勢のれんぞく、筋肉の働きの低下、なども加わります。
この結果、首や肩のこりや痛み、背中の痛みとうずき、腕が鈍く重い、しびれる、脱力感、動くと痛みを感じるなど、様々な症状に悩まされ、苦痛が強くなります。
そして更に、精神的な疲労も強まります。
指や腕の筋肉が、肩につながっているので、疲労が肩や背中に及ぶと、首の血行が悪化して、脳の疲労の原因になるからです。
しかも、指先の動作を長時間行っているので、精神的にリラックスする事ができなくなり、自律神経の働きを乱し、精神的な不安定化につながります。
特に、特定の指を細かく反復的に動かす作業は、脳の特定の一部を、酷使する事になります。
脳の特定の一部でも、極度の緊張状態になると、それにより脳の機能が抑制され、理性的なコントロール力が落ちます。
この結果、イライラしてきたり、ちょっとしたことで腹立たしくなったり、周囲への無関心、集中力が続かなくなったりします。
【 腕から肩にかけての緊張緩和 】
『頚肩腕症候群 』の様々な症状は、筋肉の疲れが主な原因になっています。
身体に異常を起こしている疲労には、“治療”が必要です。
血管の拡張や血液やリンパ液の循環を促進し、身体の新陳代謝を促す事と、過敏になっている神経を和らげて、筋肉の緊張を解消させる事、が大切です。
このような治療法として、循環機能を盛んにして,筋力の回復,身体の変形の矯正,関節機能の回復などをはかる、マッサージ治療があります。
例えば、肩から腕にかけてならば、クイックマッサージ(15分ぐらいのマッサージ)の利用でも、疲労や緊張の回復に役立ちます。
肘から手首にかけての緊張した筋肉を緩めると、循環の障害が解消し、上半身の血流の改善になり、腕から肩にかけての緊張緩和によって、肩周辺の柔軟性の回復にもなります。
また、身体の疲労解消だけでなく、脳の血流も回復します。
これにより、頭の中が休まり、リラックス効果が得られます。
「気持ちいい!」という快刺激が、神経の高まりを抑えて、気持を落ち着かせ、気持をスッキリさせるからです。
「腕がパンパン、指が硬い」、「手首が痛い」、「腕がだるい」、「腕を触ると冷たい」、などがある場合には、身体や脳をリフレッシュさせる為にも、腕の疲労を解消させる事が必要です。
当院は、マッサージ治療で、腕や肩の緊張緩和や、肘の可動域の改善などを含め、身体の痛みやダルサ解消の治療を行っています。
マッサージの施術時間は、15分からです。 ご相談は、[メール]、または[電話]で、お受けしています。
(HP)
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